はてなフォトライフещё раз
ещё разは「もう一度」という意味です。英語だとagainに近いですね。
たとえば、相手が何を言いたかったのか聞き取れなかった時は、
Ещё раз, пожалуйста.
「いしょー らす ぱじゃーりすた」
と言うと、繰り返して言って貰えます。
Повторите, пожалуйста.
「ぱふたりーちぇ ぱじゃーりすた」
でも同じ意味の表現ですが、こちらはRepeat after meという意味合いもあります。
直訳ですと、上が「もう一度お願いします」で、下が「繰り返してください」です。
私はЕщё раз, пожалуйста.の方がすんなり言えるので好きです。
さて本題。
前回、画像量が膨大になってしまったので、二回に分けます、と言ったものの二回目です。今食事を済ませたばかりで満腹なので、正直あんまり食べ物の画像を見たくはないのですが、時間に余裕があるので書こうと思います。
ツンドラ http://r.gnavi.co.jp/f049400/
こちら、先日福岡へ旅行した際に伺ったお店です。
お店自体のウェブサイトはないのか、見つけられなかったのでぐるなびのURLで失礼いたします。
私はコース料理のウクライナを注文しました。
まずは前菜。同行者が注文したコース料理・カザフと同じ皿に載せられてやってきました。
手前の向かって左は、マッシュルームを揚げたもので、個人的にはこれが一番のお気に入りでした。あつあつのものをナイフで切ると、じゅわりと脂が溢れてきて、たまらなく美味しかったです。あとは、野菜を酢漬けにしたもの、写真には写っていませんが、この裏側にも別の前菜が乗っており、オイルサーディンやローストビーフのようなものがありました。揚げマッシュルームが美味しすぎてあんまり覚えておりません…。
ニシンの酢漬け、セリョートカは、ロシアでは簡単に手に入り、安価で、色んな料理に使われており、そのままでもお酒のおつまみに持って来いなのですが、この前菜のものは極普通の、日本で簡単に購入できる方のオイルサーディンでした。
次いでピロシキ。
ジューシーなお肉が入っていて、とっても美味しかったです。外側のパンもいい感じのカラっと感。
続きまして、スープ。
ロシア料理、と言えば、こちら、ボルシチを想像する方が多いと思います。お肉とじゃがいもがごろごろ。赤い料理はやっぱり美味しそうに撮れなくて残念。
そしてコースのメイン、キエフ風カツレツ。
切り分けると肉汁がだばっと。さくさくの衣もたまらない。付け合せの揚げじゃがいももなかなかどうして。
向かって右奥、カツレツの影に隠れているのがビーツです。
ビーツはロシア料理とは切っても切り離せない存在。上述しましたセリョートカと、たっぷりのマヨネーズ、たまねぎとにんじんを、そしてビーツをケーキのように積み重ねて作るサラダ、日本語では「毛皮のコートを着たニシン」と呼ばれるものですが、私がロシア料理で一番好きな一品です。
日本では手に入れることが難しいので、今回は付け合せにちょこんと。
そういえば、ボルシチもトマトベースだったように思います。本来はビーツの紫に近い赤をした飲み物なのですが、日本だとやはり入手が困難なようですね。
最後はロシア人の大好物、マロージュナエとチャーイ。
バニラアイスと紅茶。
紅茶はジャム入りでしたが、ジャムを入れるのはウクライナ式、ジャムを食べながら飲むのがロシア式です。という豆知識。
もっとも滞在中、ついぞジャムをなめながら紅茶を飲むロシア人を見かける機会はありませんでした。廃れつつある文化なのかしら。
とっても美味しかったです。これしか言えないのか。
おまけですが、その翌日のランチに頂いたずわい蟹の冷製パスタ。
デパートの屋上のレストラン街で頂きました。店名失念。
私はこういう、料理とフルーツの組み合わせって大好きです。
ちなみにランチセットを注文し、なかなかお洒落な前菜もついてきたのですが、撮り忘れました。ずぼらです。
さて、本題が終わったところで、もう少しだけロシア語のお話を。
私、思ったんですが、せっかく留学帰りなのだし、このblogもっとロシア色を前面に出していくべきなんじゃないかって。
しかしながら、先日の記事で述べましたように、何分写真無精ですので、アップロードするようなロシアの写真も手元になく。
仕方が無いので持ち合わせている少ない知識をひけらかすことにします。
今回タイトルに使いましたещё разの発音に関して。
ロシア語には日本語の「しゃ・しゅ・しょ」などの音を表す際に用いる文字が二種類ありまして、ひとつは「Ш/ш」、もう一つがещё разの「Щ/щ」です。
前者は、舌に窪みを作り、そこに空気を吹き込むように発音します。
後者は英語の「sh」とほぼ同じで、鋭い音です。
そして、ら行を表す文字も二種類あります。「Л/л」と「Р/р」です。
前者は英語の「L/l」とほぼ同じ音ですが、後者は日本人に苦手な人が多いと言われる「巻き舌のえる」。椎名林檎嬢が多用するあれです。
鋭い「Щ/щ」で舌を前に持ってきた後、続けざまに舌を後ろにもっていく「Р/р」がくる。それが「ещё раз」。
ロシア人はこともなげに発音しておりますが、これがどれほど難しいことか。
巻き舌言語は絶対にやらない、そう誓っていたはずなのに、何故私はロシア語に魅了されてしまったのか。
人生とは不思議の連続ですね。
オチを見失ったので、これにて。